40代から始めたボランティア活動: その魅力と参加の意義

私は人前で話すことが得意ではありません。先日、地域のボランティア活動で講座の運営を手伝う機会がありました、この経験を通して、自分自身が大きく成長できたと感じています。人前で話すことにも挑戦し、緊張しながらもやり遂げたことで得られた達成感は、今でも忘れられません。
この記事では、私が実際にボランティア活動に関わった体験をもとに、その魅力と参加する意義についてお伝えしたいと思います。30代以上の皆さんへ向けて、「自分にもできるかも」「参加してみたい」と思っていただけるような、温かいエールを込めて綴ります。どうぞ最後までお付き合いいただければ幸いです。
講座の準備と当日サポートで感じたやりがい
9月に講座があり、1ヶ月前から、同じボランティア仲間とともに準備を進めます。内容の企画や資料づくり、打ち合わせなど、やることは多岐にわたりました。準備会議では時に熱い議論になることもあります。「どうすれば参加者にとって有意義な講座になるか」を真剣に話し合ううちに、気づけば皆が本業さながらの情熱で取り組んでいました。ボランティアとはいえ妥協せず、より良いものを作ろうとする姿勢に、私も大いに刺激を受けました。
迎えた講座当日、参加者の方々が熱心に講座を聴き、メモを取る姿を見ていると、陰ながら支える私たちボランティアの役割の大切さを実感します。講座終了後、参加者から「ありがとう」「勉強になりました」と声をかけていただいたときには、苦労が報われたようで胸が熱くなりました。自分の小さな関わりが誰かの役に立ったのだと思うと、大きなやりがいを感じました。
緊張と達成感
今回の講座では、一年間の取り組みを私自身も発表を行いました。私は40代半ばにして、機会をいただきました。人前で話すことが苦手な私にとって、これは大きな挑戦でした。
発表の準備期間、私は原稿を何度も書き直し、夜遅くまで練習を重ねました。頭の中でイメージトレーニングをし、声に出して繰り返し練習するうちに、少しずつですが自信も芽生えてきます。それでも本番当日の朝は、久しぶりに手が震えるほどの緊張を覚えました。発表するときは、視線を感じた瞬間、一瞬声が出なくなりそうでした。しかし、勇気を振り絞って一言目を発すると、これまで準備してきた言葉が自然と口をついて出てきました。
10分ほどの拙いスピーチでしたが、無事に最後まで話し終えることができました。話し終えた瞬間、会場から温かい拍手が起こり、ほっと胸をなでおろしたのを覚えています。緊張しながらもやり遂げた達成感でいっぱいになり、「挑戦して本当に良かった」と心から思いました。この経験を通じて、人前で話すことへの苦手意識が少し和らぎ、自分自身の成長を実感できたのです。
50代以上が中心、若い世代が少ない現状
実際にボランティアの現場に参加してみて感じたのは、50代・60代以上のベテラン世代が中心になっているということです。私の参加している講座でも、スタッフの大半は定年退職後のシニア層の方々でした。その中で40代の私は比較的若手にあたります。20代・30代の参加者は非常に少なく、「もっと若い世代にも来てもらえたら…」と感じる場面が多々ありました。
こうした傾向は私の体験だけではなく、社会全体の傾向でもあるようです。実際、内閣府の調査によれば、20代でボランティア活動に参加している人は約1割、30代でも10数%程度にとどまると報告されています。仕事や家庭で忙しい年代だからこそ、なかなか時間を割くのが難しいのかもしれません。また、「自分にできることがあるだろうか」「どこで情報を得ればよいのだろう」という不安や戸惑いも、若い世代の参加が少ない一因かもしれません。
しかし、私が現場で感じたのは、若い力が求められているということです。経験豊富なシニアの方々も、「若い人の新しい視点やエネルギーが加わると嬉しい」とおっしゃっていました。実際、私が比較的若手として参加したことで、パソコン作業やSNSでの情報発信などで微力ながら貢献できる場面もありました。世代の異なる方々と協力することで、お互いに学ぶことも多く、非常に充実した時間を過ごしています。
人前で話す経験がもたらしたスキルアップと新たな興味
人前に立ち話すという経験したことで、コミュニケーションスキルの大切さを改めて痛感しました。それまで避けて通ってきた「人前で話す」という壁を乗り越えたことで、自分に少し自信がついたのはもちろん、伝え方次第で相手の受け取り方が変わることも学びました。「どうすれば自分の伝えたいことがより伝わるだろう?」と考えるようになったのは、大きな収穫です。
この経験をきっかけに、私はプレゼンテーション資料の作り方や「伝える文章」の書き方にも興味を持つようになりました。最近では図書館で関連する本を何冊か借りて、スライドデザインの工夫や分かりやすい文章術について勉強しています。新しい知識を吸収し試行錯誤する日々は、まるで学生に戻ったかのようで新鮮です。40代になっても、こうして学び直しに意欲が湧いたのは、間違いなくボランティアでの挑戦があったからでしょう。ボランティア活動は、社会に貢献できるだけでなく、自分自身のスキルアップや新たな興味の発見にもつながるのだと実感しています。
あなたもボランティアに参加してみませんか?
私がボランティア活動を通して得たものは、数え切れないほどあります。準備に奔走した充実感、人前で話し終えたときの達成感、世代を超えた仲間との絆、そして何より「誰かの役に立てた」という喜びです。これらはお金では得られない、かけがえのない財産だと感じています。
ボランティアというと「特別な人がすること」「時間に余裕のある人向け」と思われがちかもしれません。しかし決してそんなことはありません。私も平日は仕事がありますが、週末や仕事帰りの時間をうまく使って参加しています。無理のない範囲で関われるボランティアもたくさんあります。
もしこの記事を読んでくださっている方の中に、「自分にもできるだろうか」と迷っている方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度一歩踏み出してみてください。最初は小さな関わりでも構いません。できる範囲で参加してみることで、新しい発見や出会いがきっとあるはずです。周りのボランティア仲間や受け入れ先の方々も、温かくサポートしてくれることでしょう。
ボランティア活動の魅力は、自分が誰かのために動くことで、自分自身も幸せになれるところにあります。社会に貢献しながら、自分の世界も広げてくれる――そんな素敵な体験を、ぜひ皆さんにも味わっていただきたいです。私が勇気を出して踏み込んだように、あなたも「できるかも」という気持ちを大切に、ぜひ参加してみてください。きっと、「参加してよかった」と思える日が来ることでしょう。
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